マッチングは、気づいたときにはもう始まっています。
6年生になってから急に動き出すものではありません。低学年のころから、じわじわと差がついていく世界です。
今回は、学年ごとに「やっておいたほうがいいこと」を整理しておきます。
・低学年時
低学年のころから将来を意識しながら生きることは、振り返ってみると想像以上に大切です。
別に特別なことをする必要はありません。ただ、生活の中でうっすらと将来へのアンテナを張りながら暮らしてみてください。
- 自分はどの分野に進みたいのか
- どのエリアで働きたいのか
- 研究がしたいのか、臨床がしたいのか
こうしたことを考える時間は、そのまま「自分の人生」と向き合う時間になります。
もちろん、考えは時間とともに移ろいます。それは自然なことですし、無駄ではありません。
むしろ、移ろうからこそ早めに考え始めておかないと、いざ決断すべき時期に十分に熟考できていないまま選択することになりかねません。
とにかく、有意義で楽しい学生生活を送ってください。それが一番の土台です。
低学年からできるマッチング対策
マッチング対策に絞って言えば、このころからいわゆる「学ちか(学生時代に力を入れたこと)」を積み上げ始めるのが賢明かもしれません。
高学年になってから急いで作った付け焼き刃の学ちかは、低学年から積み上げてきた本物には太刀打ちできません。
一般就活をする4年制大学の学生にとっては、学ちかを意識した学生生活は当たり前です。しかし、「医学部には就活がない」と言われ続けてきた我々にとっては、あまりなじみのない文化かもしれません。
それでも、マッチングは確実に存在します。そして学ちかがある学生が有利なのも事実です。
マッチング云々を抜きにしても、学生時代に多くの経験をし、さまざまな価値観に触れることは、人生を確実に豊かにしてくれます。
・4年
このあたりから、少しずつマッチングの存在を現実的に意識し始める時期でしょう。
ここで重要なのは、「どのエリアで働きたいか」によって立ち回りが変わるという点です。
4年生といえばCBTの年。
エリアや病院によってはCBTの成績提出を求められることもあります。
- 自分の志望エリアはCBTを重視しているか
- 志望病院は成績提出を求めるか
これらは早めに調べておくとよいでしょう。
希望エリアが定まっていない場合は、将来の選択肢を広げる意味でも、できるだけ高得点を狙っておいて損はありません。
また、CBTの段階である程度医学知識が仕上がっていないと、6年生で履歴書を書きながら医学の勉強に追われるという状況になります。
そうならないためにも、4年での勉強は想像以上に重要です。
・5年
5年生は、本格的に動く年です。
レジナビフェアや病院見学を通して、
- 本当に志望する病院を絞り込む
- 同時に自分を病院に売り込みにいく
というフェーズに入ります。
病院によっては見学回数を重視しているところもあります。早めに動いて損はありません。
イメージとしては、
- GWに初回見学
- 夏休みに複数回見学
- 得た視点をもとに冬休み・春休みの動きを決定
といった流れです。
GWは6年生も来ますが、5年生の見学生は珍しいため、親切にしてもらえることも多い印象です。若いほうが可愛がられるのは、ある意味事実です。
病院見学のポイント
- 事前に質問を用意しておく
- 病院の特徴を調べておく
- 過去の出題傾向や履歴書情報を入手できるなら確認
見学は「見に行く場」であると同時に、「評価される場」でもあります。
・6年
いよいよ実際にマッチングを行う学年です。
ここでは月ごとに整理します。
4月
筆記試験を課す病院もあります。
医学の勉強はしっかり継続しましょう。
QBを一周終わらせておければ、概ね対応できるレベルだと思います。
5月〜6月
履歴書を書き始める時期です。
これが想像以上に大変です。
- 内容を練る作業
- 病院ごとのフォーマットに手書きで記入
- 印刷・郵送準備
思った以上に時間を取られます。
友人と回し読みをして、第三者の目線をもらいましょう。履歴書の“相場感”がわかります。
この時期に学ちかで迷走する学生もいますが、一度落ち着いてください。急に新しいことを始めても本質的な厚みは出ません。
時間が空いたら、必ず医学の勉強も継続しておきましょう。
7月上旬〜中旬
小論文対策・面接対策を開始します。
小論文は必ず「実際に書いて」ください。そして友人と回し読みをしましょう。
- みんなのフォーマット
- レベル感
- よくある構成
が自然と見えてきます。
1か月で劇的に名作が書けるようになるわけではありません。
「型」を身につけ、減点を避ける練習をすることが重要です。
名作を狙うと迷作になります。
7月末〜8月
実際に面接が始まる病院も出てきます。
この時期はひたすら模擬面接です。
- 友人
- 家族
- 先輩
に面接官役をしてもらい、繰り返し練習します。
質問内容はハローマッチングなどを参考にし、頻出質問を重点的に対策しましょう。
Tip:メジャーな質問は複数の病院で繰り返し聞かれます。対策のリターンは非常に大きいです。
最後に
マッチングは情報戦であり、準備戦であり、そして自己理解の戦いでもあります。
焦って動くより、早くから少しずつ動く。
派手な対策より、地道な積み重ね。
それが結局、一番効きます。
これからマッチングを迎える皆さんの健闘を心から応援しています。
